良い生活なんて、吐き気がするだけだ!

●つい今しがた、学校からの帰りの電車内で、2人の年老いた修道女をみた。別段特に珍しい光景でもないのだが、そのうち一人の人が、おもむろにかばんから映画のパンフレットを取り出し、熱心に眺め出したのだ。
『パッション』(メル・ギブソン)だった。
どうでもいいことだけど、これからは何の断りも無しに「『パッション』という映画…」と言うときそれはゴダールのあの美しい飛行機雲のファーストショットの『パッション』ではなくて、この作品ということになってしまうのであろう。
●知人から借りた、萩尾望都銀の三角』を読んだ。彼女の作品は今まで読む機会が無かったのだが、「極めて優れた少女漫画家」という、イメージを勝手にもっていたので、ある程度の水準をクリアした明晰なSFファンタジーを展開していて驚いた。彼女の特徴は先ずもってその構成力なのだろうか。