撮影いろいろ、準備いろいろ

今日はまず、昼間東宝撮影所に行って、Y.Y.と面談、そのあと撮影所を見学させてもらった。面白い。プロの撮影。とはいってもまだクランクイン前でキャメラテストの段階なのだが、かなり多くの人間(3〜40人)が、統一された指示も特にないまま、それぞれの部署のやるべき事をテキパキとこなしていて、一個一個を局所的に見るとカオスと言うか、バラバラな印象を受けるのだけど、実はこれらの作業は共通のいい意味で曖昧な目標に向かって、束ねあわされているという事実。撮影しようとしているものはともかく、このスタジオの空間全体を一個としてみると、まるでゴダールの映画を観ているような感じがして、逆にゴダールがしようとしていることのひとつは実はこういう経験から生まれたのではないかと実感させられた。こういう視点を持てるのは、今私が「見学者」というニュートラルな立場にいるからであって、実際中で働くと、全体像は見えづらいのであろうか。
代わって、夜は映画美学校に行っている先輩の撮影の見学。(今、彼の家から更新している)プロの現場とは打てって代わって、手際も悪いし、時間は押していくのだが(これが普通だ)、私の目から見える本質は変わらない。やはり、何個かのグループに分かれてそれぞれの作業をこなしているのだが、それは実はひとつの束ねるもの(映画)に向かっているのだ。
両者とも屋内での作業だったので、ロケーションだとまた趣も違うのだろうが、今日二つの現場を見て、面白かったのはその全体像である。
何だか普通の日記ばかりだが、そろそろ映画観に行かないと…