おとうさん――おまえ

バイトに行く直前、BS2で録画しながら小津安二郎『晩春』を観ているとついつい夢中になって、遅刻しかける。本当にこの作品は傑作だ。小津映画に潜む狂気が全てのショットからありありと見えてきて、よく指摘される、近親相姦にしか見えないあの親子のやり取り。それを偏執狂的に収めているキャメラとあのカット割り。小津の映画は偏執狂的だと思う。
昨日のバイトはつかれた。オーナーが通常なら朝の6時に来て、引継ぎを行うのだが、6時半ごろに電話が。「7時少し過ぎるわ」。結局来たのは8時前。昨日卒論の発表の準備でろくに寝ていなかったのに…。真っ赤に充血した目で小一時間接客。
バイトから帰ってきて、バイト中に録画予約しておいた小津特集をチェック。何気なくNHKの特集サイトを観ていると昨日の『晩春』が時間が変更になったと知る。ビデオを観るとラスト数分が切れている。NHKはしばしばこういう事をやってくれる。いぜんもホークスの『三つ数えろ』を録画予約しておいたら、「予定を変更して」延々と国会中継が録画されており、憤死しそうになったことがある。