●友人と「新作」の打ち合わせをした。今年はスケジュール的に無理かと思っていたが、何とかやってみようと思う。3篇からなるオムニバス形式の一編を私が担当し、その他の篇も多少手伝う。詳細は秘密。秋には披露出来るのではないだろうか。まだ企画段階なのでなんとも言えぬが。
●その友人が録画していてくれたおかげで、やっと今川泰宏監督の現在オンエア中の『鉄人28号』を観た。今川が鉄人をやるというだけで、気合が入ることは分かっていた*1ので、遅れ馳せながら本当にやっと観ることが出来た。おそらく私にとって、少年期に深く印象に残っているアニメ作家は富野由悠季でも宮崎駿でもなく、『ミスター味っ子』の今川泰宏が一番であろう。もちろん、他にも無意識に観ていた数々のアニメのなかでも『ドラゴンボール』や『北斗の拳』や『聖闘士聖矢』なども好きだったが、「演出」された映像作品としてワクワクしたのは何をおいても『ミスター味っ子』が真っ先に出てくる名前の一つである。後に原作マンガも読み、それも一応は面白いものであったが、アニメにはかなうまい、というのが私の印象である。マンガとアニメというのは異なるメディアであるということをうっすら意識し始めたのもこの作品だったかもしれない(ある意味『ドラゴンボール』だったかもしれない)。
●この鉄人は様々な意味で素晴らしい、と今の段階で言ってしまってよいのではないだろうか。追ってこの作品について整理してみたい。
●無理矢理関連付けたりするのもどうかと思うが、原作である横山光輝が不慮の事故でなくなってしまったのだが、この素晴らしい作品のオンエア期間ということがせめてもの慰めになるだろう。富樫森が監督する実写版『鉄人28号』はどういったものになるのだろうか。昨今の「実写化」の流れの中に位置付けられるだけのさくひんにならなければよいが。それは庵野秀明の『キューティーハニー』や、まもなく公開の『CASSHERN』にもいえることだが。なんとなく食指が動かないのは否めない。

*1:ラジオ番組「島本和彦のマンガチックに行こう」の『ジャイアントロボ』特集の回で今川がいかに鉄人、横山光輝に思い入れがるのかが述べられていた