●風邪は大分よくなった。今日も先生にビデオを借りた。タダより怖いものは無いので、前期中にこれまでの私の作品を纏めたビデオを渡そうと思う。で、ニコラス・レイの作品を2本借りて、早速『夜の人々』を観ようと部屋の明かりを消してヘッドフォンを装着したのだが、どうも頭がボーッとして、体調未だ芳しからぬ状況だったので、大事を取って今日はもう休むことにする。しかし映画を観ないで床につくとなにか居心地が悪く、今日はいいやと思っていた日記を、こうして再び起き出してキーボードを叩いて記している。明日寝覚めがよければ、バイトに行く前に1本観よう。
●授業の後先生と少し雑談した。昨日観た『ヴァンダの部屋』の凄さとか。もう一度観たいのだが、七月以降どこかでやらないものか。神戸か京都でもやってもよさそうなものなので期待しておく。
諏訪敦彦のビデオを研究室に発見したので諏訪について少し話すと、「どこかフィリップ・ガレルのようなところがある…」と口にされ、ハッとした。フィリップ・ガレルの私的かつ詩的な映画と、諏訪の出発点は私的かも知れないが、それを通りぬけたある種の普遍とは距離があるように直感として思うので以外な指摘だった。「なにか騙されているような気がする」という指摘には大いに共感できる。本気か冗談かわからないすれすれのところを綱渡りしているような感じ。『H-story』でキャメラを担当した、シャンプティエの発言を思い出す「ゴダールに似たタイプの作家…」。ゴダールの作品のキャメラを担当した。つまり現場を経た者の説得力ある発言。「映画作家には2通りあってヒッチコックのようなタイプと、ゴダールのようなタイプ…」(テオ・アンゲロプロス ちなみにアンゲロプロスは自身をその両者を往復していると評している)。思いつくまま記憶のみで引用を重ねてみた。これも風邪の所為にしてみよう。フィリップ・ガレルをもう一度観なおして観ようと思う。
●先日宣言したものの未だ『∀ガンダム』は1話も観ていない。宣言なんぞするものではない。私の場合宣言したことに限って出来ないのが常である。早くみたい、なにかきっかけになる区切りがあれば…。テレビドラマが一番いい例だが、連続モノを根気よく始めから終わりまで観るのが困難だ。『鉄人28号』も案の定録画をし忘れてしまっているし。
映画美学校の今年度のドキュメンタリー・コースの講師陣に諏訪敦彦の名前を発見。プロフィールにあるETV特集安部公房が捜し当てた時代」が凄く気になる。観る方法は無いものか。