この前言ってたフランス人の撮影を手伝ってきた

以前テレビの制作会社で働いていて、今は探偵をやっている先輩の誘いで、フランス人が来日して寺で映像を撮るのを手伝った。
京都の蹴上駅近くの南禅寺の三門で撮影。照明を10本焚いて、思った以上に大掛かりな撮影だった。先輩から悪い噂を吹き込まれ覚悟していたわりには、撮影はすっと終わった。門の向こうで大量に照明を焚き、その門を何人もの人がくぐって行く。「光の中に消ていく」というイメージを撮りたかったようだ。「生と死」を表現するとのこと。しかし技術と予算から、消えるのは無理と監督を説得、大きく張り合わされたトレーシングペーパーで柔らかくした光に向かって次々に人が入りこんで行く。
最初ワンカットで撮ると聞いていたのに、撮影は細切れ、ファインダーでチェックしている様子もなく、モニターで光の度合いを見ているのみ。挙句キャメラを廻したままで別のことをしだす。大丈夫なのか。私たちが少し覗いて、ここはまずいんじゃないの?と聞きながら修正。
彼女が満足したのかは分からないけど、とにかくオッケー。機材をもどしに行った後、彼女らが滞在している「ヴィラ」に移動。そこでささやかな宴会。英語、フランス語、日本語入り混じった空間で同時多発的に歓談は進む。少し酒が回るとそのフランス人とかと話せて来た。「日本の映画で何が好き?」「たけし」「『TAKESHIS'』は観た?」「みてない」「よかったよ」とか、デビッドリンチの話とか。キューブリックの『シャイニング』の話とか、映画関係の単語が出てくるとテンションも上がって、気合でコミュニケート出来る。
あと、帰ってから調べるとそのヴィラというのは
http://www.villa-kujoyama.or.jp/
ここ、関西日仏交流会館のヴィラ九条山というところで、
その「彼女」は
http://www.villa-kujoyama.or.jp/jp-CV-Fortune.htm
こういう人のようだ。そういえば、ビデオアートの授業をしているとかいってたなぁ。あと、このページの下のほうに載ってるロイックという人も撮影を手伝っていて、話した。写真と映画と造形をやっているといってて、写真を見せてもらった。
で、この撮影したものも、無論映画ではなくビデオアート、インスタレーションになるようだ。方法論の違いかもしれないが、ビデオアートの人たちはこんないいかげんな撮影をするのかしら、と少し思った。
しかし、その後の語らいは面白かったけど。
あと、先輩が「探偵」であることに話題がかなり集中した。合コンではモテるだろうな。