「映画は芸術か?」という問い

これを記し始めた日に「映画は芸術か?」という文章を書いたが、ここ最近googleなどの検索で「映画は芸術か」と検索してここを訪れる人が毎日コンスタントに3〜4人いるようだ。
やはり、皆気になる問題のようだが、最初に書いた文章の通り、芸術か否か?という問いは美学芸術学を専攻するのならともかく私のように作り手の側の人物などにとっては、やはり邪魔な問題である。
それでも、この問いを立てる人のほとんどが映画が好きな人だと思うのだが、その彼らが「映画は芸術か?」という問いを設定するのは多少興味深い。というか、かつては私にとっても大変重要な問いだったし、その問いをたてる動機を一応私は分かっているつもりだ。
おそらく彼らは「映画は芸術である」といいたいのだろう。その論理的根拠を求めているのだ。
でも、私が思うに論理的根拠をして映画が芸術であることを証明したとして、それによって映画というものが劇的に変わることはまず無いと思う。それよりもむしろ「映画」が美術館のショーケースにキチンと整列されて展示される類のものになるだけであろう。
「映画は映画である」で、良いではないか。さらにいえば「漫画は漫画である」し、「ロックはロックである」。
このような議論はむしろ芸術全般に当てはまる問題だと思う。