クリント・イーストウッド『スペースカウボーイ』アメリカ、2000年 をビデオで

いやぁ、素晴らしい。
この作品、SFではない。「宇宙モノ」ではあるが近未来ではなく"PRESENT DAY"の話である。もちろんフィクションではあるのだが、(映画的な)現代の物語である点において、SFが意図するものとは根本的に異なる(SFの偉大さと、映画において真にSFは可能であったかという問題は別の問題なのでここではおいておこう)。
今となっては当のスペースシャトルがこの有様で、スペースアイアンホースとでもいうべき状況を考えると、この作品はそれを無意識に予見していたという、偉大な映画は常に時代を先どる、というテーゼをやはりイーストウッドが体現しているということも出来るが、まぁこれは余談ということで。
やはりこれが「現代劇」であるというのが重要だろう。でなければイーストウッドも手を出さなかったのではないだろうか。
とりあえず今はラストシーンが素晴らしすぎて興奮してしまっている。この現代劇においてこそ可能になった素敵な絵空事。月に降り立ったトミー・リー・ジョーンズに乾杯して、今晩は床につこう。

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