2006-01-01から1年間の記事一覧

ロベルト・ロッセリーニ『ドイツ零年』イタリア、1948年 をビデオで

切迫した「今」があるからこそ撮り得る、あるいは撮らなければならないものが映画であろう。

神代辰巳『赤線玉の井 ぬけられます』日本、1979年 をビデオで

赤線が舞台だからというわけではないと思うが、赤のモチーフが目立つ。

ジョン・カーペンター『エスケープ・フロム・LA』アメリカ、1996年 をDVDで

何よりもまず、この内容を101分に収めたことが美しい。

井口奈己『犬猫』日本、2004年 をDVDで

ある種の日本映画(受け売りを承知で言えば成瀬巳喜男の映画)の系譜にあるのは間違いないだろう。

冨永昌敬『パビリオン山椒魚』日本、2006年 @シネセゾン渋谷

抜き去るでもなく、煽るでもなく、ドアミラー越しに映し出される黒塗りの自動車。

園子温『自殺サークル』日本、2002年 をビデオで

何と言ってよいのか、陳腐であった。

M・ナイト・シャマラン『レディ・イン・ザ・ウォーター』アメリカ、2006年 @吉祥寺バウスシアター

やはりシャマランはかなり凄い作家であると確信した。

神代辰巳『鍵』日本、1974年 をビデオで

原作が原作だし、何度も映画化されているので、それ(神代×谷崎)を無視して観ることはどうしても出来ないが、

サミュエル・フラー『ストリート・オブ・ノー・リターン』フランス/ポルトガル、1989年 をビデオで

フラーの映画において、そのフィルムの冒頭とはどのような意味を持つのか。

神代辰巳『やくざ観音 情女(いろ)仁義』日本、1973年 をビデオで

とりあえず日活のロゴが出てフィルムがまわり出すと共に流れ出す、民謡。これで、おお、神代のフィルムが始まったと思ってしまうのだから、もう重症だろう。

エリック・ロメール『緑の光線』フランス、1985年 をビデオで

実のところ私はゴダールよりもトリュフォーよりもロメールの方が「好き」というか、「肌に合っている」というか、そういう感覚がしている。

ジョン・カーペンター『ゴースト・ハンターズ』アメリカ、1986年 をビデオで

カーペンターの作品の中では珍しく、と言うかはじめてあまりのれなかった。

サミュエル・フラー『デンジャー ヒート/地獄の最前線』フランス、1989年 をビデオで

オープニングクレジットもさることながら、それが終わった後のファーストカットが凄まじい。やはり偉大な映画は、もうワンショット観ただけでそれとわかる。やはりファーストカットは重要だ。サミュエル・フラーのフィルムはどれも最初でがっちりと我々の心…

黒沢清『LOFT ロフト』日本、2005年 @テアトル新宿

冒頭、だまし画のように光りに煌く湖畔のショットが示され、タイトルが出た後、鏡に向かう中谷美紀のショット、これが凄まじい。この顔を捉えたショットそれが鏡越しであるとかいう、賢しらな考えを吹き飛ばすくらい素晴らしいショットである。もはやこのシ…

ポール・グリモー『王と鳥』フランス、1980年 @シネマ・アンジェリカ

宮崎駿、高畑勲が影響を受けた作品、という触れこみで観たので、いやがおうにもその指紋が目に飛び込んでくる。この躍動感は凄い。鳥達が空を飛ぶ感じはディズニーに近いのではないかという印象をうけた、全身のうねり、などの細かい描写。そして、煙突掃除…

ポン・ジュノ『グエムル 漢江の怪物』韓国、2006年 @楽天地シネマズ錦糸町

何とも奇妙なフィルムで、「家族」を物語の軸に末ながらも、父親やあろうことか最期にはあっさりと娘までもが死んでしまい、それをさらっと描いている。クライマックスと思える演出を施している部分は、悉く惨めな失敗を捉え、どんどんと肩をすかして行く。…

溝口健二『噂の女』日本、1954年 をビデオで

この傑作に相応しい言葉を今、私は連ねることが出来るだろうか。ふと、今そう考え込んでしまった。すべてのショットが素晴らしい。一部の隙もない。ビデオなのでカウンターで後どれくらいでこのフィルム(ビデオテープ)が終わってしまうのか分かってしまい…

ジョン・カーペンター『光る眼』アメリカ、1995年 をビデオで

『ザ・フォッグ』の霧のように、このフィルムの冒頭で不穏に漂ってくる影が素晴らしい。終盤の見事な演出といったらない。不気味に、でも何故か勇ましく立ちはだかる子供たち、そこで始まる銃撃戦。やはり西部劇だ。もう大満足。もう私のカーペンター中毒症…

黒沢清『地獄の警備員』日本、1992年 をビデオで

地獄の警備員 [DVD]出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2001/08/24メディア: DVD クリック: 9回この商品を含むブログ (9件) を見る

没後50年 溝口健二 国際シンポジウム MIZOGUCHI 2006 @有楽町朝日ホール

ビクトル・エリセのスピーチ(予め用意した原稿を読んでいるようだったし、通訳の方も予め訳文を用意しているようでこの部分だけはメモを取らずにペーパーを読んでいたので「スピーチ」と呼ぶのが相応しいだろう)が本当に素晴らしくて涙が出た。あの語りか…

アレクサンドル・ソクーロフ『太陽』ロシア/イタリア/フランス/スイス、2005年 @銀座シネパトス

確かに面白い。しかしその面白さはこのフィルム(と、いうより監督であるソクーロフ)が表象せんとしていることとは乖離しているような気がする。 このフィルムの豊かさとは例えば、イッセー尾形の仕草の機微であったり、ラストの桃井かおりの表情、特に目の…

ジャン=リュック・ゴダール『映画史特別編 選ばれた瞬間』フランス、2005年 @シャンテシネ

本当に、どういう基準でどのような組み立てでイマージュが「選ばれて」いるか良く分からない部分がほとんどで、例えば私がかつて『映画史』を観て「好きだ」と思った部分があったりなかったり、要するに出鱈目というか適当に選んでいるのではないか、と無学…

加藤治代『チーズとうじ虫』日本、2005年 @ポレポレ東中野

何と残酷なことか。 これを見て涙を流している人は、だいたいこの家族の間に流れる日常と生と死、彼女らの暖かい関係、といったようなキーワードで括られるなにかを見出し、なによりもこのミニマルな構図は普遍性を持つので、たいていの人は自分に置き換えて…

貫井勇志『血族』日本、2002年-2005年 @茅ヶ崎市民文化会館(小ホール)

上記の丁寧な小品を観た後だけに、映画的な説得力の無さが目に付いてしまう。 映画の大半を占める戦国時代の描写の「映像のクオリティ」は確かに高いのだが、そのプロローグ、エピローグの描写、それらと活劇部分との繋ぎに全然説得力が無く、とってつけたよ…

Ming Lai『Pawns of the King』アメリカ、2005年 @茅ヶ崎市民文化会館(小ホール)

下記の『血族』と併映の17分の短編だったのだが、とても好感の持てる小品。 日系アメリカ人たちと、妻を亡くし、それを機に娘の住むアメリカにやってきた男との交歓を描いた作品。 至極当然のことなのだが、見た目はアジア人、日本人の男たちが、ジョージと…

大林宣彦『時をかける少女』日本、1983年 @テアトル新宿

細田守『デジモンアドベンチャー』日本、1999年 @テアトル新宿

細田守『時をかける少女』日本、2006年 @テアトル新宿

まさに細田守の集大成のような作品で、傑作というよりも代表作といった感じではないだろうか。今までの作品から受け取った細田守の指紋とでも言うべき演出が随所に観られる。 「タイムリープ」という極めて映画的なモチーフによって、細田守の指紋の一つであ…

細田守『SUPERFLAT MONOGRAM』日本、2003年 @テアトル新宿

村上隆制作のやつ。本編の5分くらいあるやつは観れなかった。30秒と15秒のやつを観た。『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』を観て、村上はこれを依頼したという。という説明だけでこの超短編は説明がつく。しかし「SUPERFLAT」というフレーズ…

『☆NEWtypeプレゼンツ☆細田守×時かけナイト』

に行って来た。